新年明けましておめでとうございます。
本年も何卒宜しくお願い申し上げます。
街の相談室アンクルは、専門職や支援機関からのご相談をはじめ、一般の方からの生活に関わる相談から介護等の相談をお受けすることが段々と増えてまいりました。
「専門職が相談できる場所っていいね。」
「専門職同士が垣根を越える場をつくるって出来そうでできないからおもしろいね。」
「分からないことがあった時に、分かる人を紹介してくれるのは本当に助かる。」
といった声をいただくこともあり、その1つひとつが活動の励みとなっていることは言うまでもありません。
高齢者支援の分野に限らず、子どもさんのことや障がい者サポートに携わる協賛企業や食や日常の身近な分野に関わる協賛企業もあることで、日々の暮らしのちょっとした出来事について横断的な相談を受けられる窓口となっていければと考えることもあります。もちろん、協賛企業間だけではなく、行政や公的支援機関など様々な機関のご支援も必要としています。
昨年7月に厚生労働省が発表した「我が事・丸ごと地域共生社会」への実現について、包括的・総合的な相談体制の確立、地域における住民主体の課題解決ということに触れていますが、福祉的な支援制度の情報提供や利用支援をするためだけではなく、少し古いキーワードを用いますが、地域のもつや個々人のもつ「エンパワメント※」に働きかけるような相談支援体制が必要であり、社会保障制度や行政サービスに頼りきる支援体制では持続可能は困難と考えます。
人の集まる場をつくるだけではなく、そこには多様性や実行性があり、必要な時に必要なものや人が存在する安心感が必要であり、何よりも参加している人それぞれが主体性をもつことが何よりと思います。そうした機会を創造していくことも私たちの役割なのかもしれません。
こうしたことを踏まえた上で「身近な相談場所」を目指す1つの取り組みとなっていくことをイメージして前進できる1年となればと考えております。
まだまだ小さな取り組みですが、応援し協力をしてくださる方の力がまだまだ必要ですので、今後も皆様に関心をもっていただけるよう努力をして参りたいと思います。
河村俊一
※一般的には、個人や集団が自らの生活への統御感を獲得し、組織的、社会的、構造に外郭的な影響を与えるようになることであると定義される